新型インフルエンザの治療薬 タミフル・リレンザの予防使用

新型インフルエンザの治療薬であるタミフルやリレンザを、健康な人が予防のために使うことは、原則として認められていません。しかし、中には例外的に認められている人たちもいます。それは、健康上の理由でワクチン接種ができない人と、患者の家族、診察した医師、職場の同僚や学校の同級生などです。

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ワクチン接種ができない人としては、次のような人たちが挙げられます。

(1)卵アレルギーがある妊娠中の女性
ワクチンは鶏卵を使用して製造されますが、1回の接種量が少量であるため、原則として卵アレルギーがある人にもワクチン接種が行なわれます。ただし、妊娠中の場合は接種しない方針です。
妊娠中の女性は抵抗力が弱くなっており、インフルエンザにかかりやすくなりますので、特に注意が必要です。高性能なフィルターのマスクをおすすめします。→アースプラスフィルター搭載マタニティマスク

(2)60歳以上の人で、心臓血管系疾患・腎臓疾患・肝臓疾患・血液疾患・発育障害などの持病がある場合、免疫不全・痙攣発作の既往症がある場合、その他重大な障害をもつ場合


(3)気管支喘息の人、予防接種でアレルギー反応によると思われる症状を経験した人

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これらはあくまでもガイドラインであり、実際のワクチン接種の可否についての判断は、掛かり付けの医師や専門医療機関の医師の判断にゆだねられています。また、従来、インフルエンザ治療薬の予防使用は健康保険の対象外でしたが、新型インフルエンザについては、厚生労働省は以上のような人たちへの予防使用について全額国費負担の方針を打ち出しました。ただし、現在の無料対象者の範囲については、自治体や医療機関に問い合わせが必要です。

ところで、国連の世界保健機関WHOは、健康な人へのインフルエンザ治療薬の予防使用を推奨してはいません。その理由は、健康な人への予防投与が広まって治療薬の使用量が増加した場合、その治療薬の効かない耐性ウイルスを発生させる可能性が高くなるためです。タミフルやリレンザはすでに10年近い使用歴があり、その間には多くの耐性ウイルスが発見されています。幸いそれらの耐性ウイルスが蔓延する事態には至っていませんが、もしそのようなことになれば、世界中の人々がまた新たなインフルエンザの脅威にさらされます。不必要な治療薬の使用は避けたいものです。

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